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2017年取材(※2017年は大したもん蛇まつり30周年)
「大したもん蛇まつり」は関川村で、1967(昭和42)年8月28日に発生した羽越大水害と村に伝わる大蛇伝説をテーマに1988(昭和63)年に始まりました。関川村の夏の一大イベントとして、村民にとってかけがえのない資産に成長した「大したもん蛇まつり」も今回で30周年。発起人の一人として、これまで大切に「大したもん蛇まつり」を育ててきた関川村 佐藤忠良副村長に、まつりの歴史と30周年を迎えるにあたっての今の想いを語っていただきました。
元々はイベントをやるつもりはなくて、3年1期で関川ふるさと塾を立ち上げて次の関川村を担う人材を発掘するために勉強会をスタートさせました。
初年度は、関川村について、改めて理解を深めようと。2年目は村外の取り組みを視察したり、新たな取り組みを模索。3年目はそれぞれが得意な分野を実践していこうというカリキュラムでした。塾生は1年目で80名くらいが登録。その内、30名がコアメンバーとして毎回参加している感じでした。その中で塾生から「何か面白いことをやろう」という声が上がり、すぐ議論を始めました。
当時、NHKで「ふるさと文化祭」という番組があって、10人ほどのメンバーで構成していた運営委員会のメンバーを中心にその番組に焦点を当てて、何かやろうという話がまとまりました。その後、3、4カ月間は何をやるかという検討をして「大したもん蛇まつり」につながっていきました。議論を重ねる中でいろいろ模索したことが、結果としてふるさと塾の塾生にとっては、関川村について考える良いきっかけになり、さらには塾生同士の結束も生まれました。
大蛇伝説は、関川村村民にとっては馴染みのある物語です。昭和42年8月28日に、羽越水害が村を襲い34名が亡くなるという惨事に見舞われました。我々は、この出来事を決して忘れてはいけないと思いました。
そしてこの2つをコンセプトに、テーマは「大蛇」、日程は「8月28日」ということが決まりました。
じゃんけん大会、民話劇、灯籠流しなど8つのコンテンツを祭りに盛り込むことになりました。そして、祭りの開催に向けて、130人の実行委員会を組織して準備を進めていきました。今や祭りのシンボルとも言える大蛇ですが、ふるさと塾の中に畳店を営むメンバーがいたので、彼が設計をして、村内で素材を集められる竹と藁で作ることになりました。大蛇の長さは、8月28日にちなんで、82.8メートルですが、54集落の各集落が1パーツごと作り上げて、繋げることで1匹に仕上げていきます。大蛇自体が「村の総力の結集」というコンセプトになっています。1匹の大蛇が大体3、4年は活躍します。
1回目のまつり開催にあたっては村民も大いに盛り上がりましたが、驚いたのは村外からの反響の高さでした。まつりを開催したことで、村民たちが村の魅力を再確認することができました。
現在では「大したもん蛇まつり」は関川村にとって、無くてはならない大切な観光資産に成長しました。2000年8月27日の「第12回大したもん蛇まつり」で、500人の担ぎ手によって村を練り歩いた大したもん蛇は、「竹とワラで作られた世界一長い蛇」として、ギネスの認定を受けています。(2001年6月認定)。関川ふるさと塾のメンバーたちも、村の発展に貢献する存在として、村内のあらゆる分野で活躍してくれています。今後、村内の若手のメンバーにも、改めて「大したもん蛇まつり」の意義、ひいては村の将来について考えていただき、村をどんどん盛り上げていってほしいと思います。
今年は羽越水害50年の節目の年。村内では、祭り本番に向けて、9代目の大蛇づくりを進めています。旧米沢街道の歴史的街並の中を迫力ある大蛇が練り歩きます。ぜひ多くの方々に関川村の熱気を感じていただきたいです。お越しをお待ちいたしております。
2017年取材(※2017年は大したもん蛇まつり30周年)
蛇を新調する前年の11月後半から竹を切って準備を始めます。ワラも54集落分仕分けして、竹と一緒に2月には配れるようにしています。人数が少ない集落は小さいパーツ、多い集落には、大きなパーツを担当していただいています。
各集落で制作を開始し、4月上旬から田植え前の5月にかけて完成を目指していきます。その間、各集落から要請があれば、我々が出向いて作り方のレクチャーをしたりしています。
各集落のパーツが完成したら、8月の本番に向けて大蛇を一つにつなげます。台座に紅白幕を巻いたり、小大蛇を作ったり、徐々に村内がまつりの開催に向けて雰囲気が高まりを見せてきます。
寒い時期の作業が長い期間続くので、手がかじかんだりして大変ですが、仲間との共同作業は楽しいですね。
関川村観光協会「お湯めぐり」より宿泊先を多数案内しております。